2023.05.11
衣替えの由来と歴史
こんにちは、「伝承の家」福島屋です。
今回は「衣替えの由来と歴史」についてお話します。
「衣替え」はもともと中国の風習で、旧暦の4月1日に冬服を夏服に、10月1日に夏服を冬服に着替えていたことを指していました。
日本に伝来したのは平安時代の頃で、中国と同様に年2回、夏と冬の装束(特別な目的のための衣服)を入れ替える貴族の間だけの行事でした。
江戸時代になると、衣替えは年4回に増え、江戸幕府は季節の衣で出仕(公の勤めに出ること)することを制度化。
年4回といっても、当時の人々がみな季節ごとの着物を持っていたわけではありません。
季節が変わると手持ちの着物をほどいて、次の季節用に仕立て直し、生地の傷みを抑える虫干しも行います。
手持ちの衣装を複数の季節で、しかも何年も着るために、衣替えは必要な行事だったのです。
今もこうした習慣が受け継がれているのですね。