2022.10.20
紅葉狩りの起源や由来とは
こんにちは、「伝承の家」福島屋です。
秋を迎え、これから紅葉の季節が始まりますね。
この、紅葉を眺めて楽しむ行為を「紅葉狩り」と呼びます。
今回はこの紅葉狩りの起源や由来をご紹介します。
日本に現存する中では最古といわれる和葉集「万葉集」の中に「紅葉」や「黄葉(もみち)」という言葉が出てきます。
このことから、色づいた紅葉を眺める「紅葉狩り」は、約1,200年前から存在し、その美しさについては奈良時代から既に知られていたと思われます。
ただし、この当時の人々は、紅葉の赤に無常(人のはかなさ)を感じ、やがて訪れる冬の厳しさや紅葉した後に散る葉をわが身と重ねていたという説もあり、「紅葉を愛でる」ということは定着しませんでした。
本格的に紅葉狩りが世間一般に広まったのは江戸時代中期といわれています。
この頃には一種の旅行ブームが起きていたそうです。
そしてこの旅行ブームの火付け役となったのが「都名勝図会」などのガイド本です。
これらの中に「紅葉の名所」を紹介したところ、たちまちそこに人が押し寄せたと言われています。
こうして、江戸時代からの「紅葉狩り」は宗教観に関係なく純粋に紅葉を楽しむという概念に変わっていったということです。
このように古くからの歴史があるとは知らなかったので驚きました。こうした歴史を踏まえて紅葉を眺めると、なんだか感慨深いものがありますね。