立春大吉
2019年2月4日
カテゴリー: 伝承コラム
こんにちは。
設計の黒岩です。
冬と春の分かれる節分の翌日である今日は立春になります。
そこで今回は立春にちなんだ“立春大吉”を取り上げようと思います。
~立春大吉とは~
「暦の上での春であり、古来は新年の始まりであった立春に、
人々や社会の幸せを祈る」言葉とされます。
立春の日には“立春大吉”のお札を門に貼る家や寺院があります。
このような行為は立春の前日である節分とも関係しています。
立春という季節の変わり目には邪鬼が発生すると考えられており、
このことから立春の前日である「節分」の日に豆まきをして一年間の厄を払い、
『新しい一年の始まりである立春の日に厄が来ないように。』
という願いを込めて“立春大吉”のお札を貼るのです。
お正月飾りのしめ飾りをして家に魔や厄災が入らないようにする風習は
日本各地で見られますが、その立春版と言えます。
~お札の説話~
ある時鬼が悪さをしようと家に入りこもうとしました。
その時、“立春大吉”という言葉の書かれたお札が貼られた門をくぐったのですが、
鬼がふと後ろを振り返ると全く同じ“立春大吉”の文字の書かれた門を見ます。
“立春大吉”という文字は左右が対象で、縦書きにすると表からも裏からも同じように見えます。
一度くぐったものの、まだ入っていない家があると勘違いして
そのまま門をくぐって鬼は外に出ていったそうです。
こうして“立春大吉”は邪気を追い払う縁起の良い言葉として門に貼るお札になったそうです。