民藝
2019年3月18日
カテゴリー: 伝承コラム
こんにちは。
〔伝承の家〕設計の黒岩です。
ふと読み返した雑誌より、気になった
“民藝(みんげい)特集”についての話です。
民藝とは『民衆的工藝』を略した造語。
シンプルで使いやすく、どこか懐かしい。
手仕事によって生まれる民藝のものは、
日本の風土が育んだ、美しい日用品のこと。
シンプルで機能的な民芸品は調和しやすく、
手仕事によって生まれた民藝のものは
どれひとつとして同じものはなく、それぞれ表情が微妙に異なります。
使いこむほどに生まれる味を楽しむ・・・
これこそが基本的な考え方だといいます。
これは伝承の家 福島屋と通ずるものがあり、
とても共感しました。
また、民藝のキーワードとして『ものを買うときの基準』
というものが記されていました。
大変興味深かったのでそちらもご紹介いたします。
◎其ノ壱 誠実であること
作り手の誠実な仕事によって作られたものかどうかが肝心だということ。
適した材料を使い、その材料にふさわしい技術を使って
思いを込めて丁寧に作られているかということ。
◎其ノ弐 簡素であること
余計な飾りがなく、素朴で無駄のないもの。
シンプルだからこそ、飽きずに毎日使え暮らしに
寄り添ってくれるというものの良さ。
◎其ノ参 健全であること
健全=健康であること、堅実で安心できること。
つまり、力強く、壊れにくい丈夫さを備えているということ。
◎其ノ四 自由であること
既成概念に縛られず、とらわれのない心で作られたものであること。
また使う側も、そのものから自由を感じ取ることが出来るものであること。
つまり作り手側、使い手側の両方にとって自由があるものということ。
家造り=『ものを買う』ではありませんが、
家造りにも多くあてはまるのではないかと、こ
ころに響いた4つのキーワードでした。