日本の伝統色【浅葱色】
2020年4月27日
カテゴリー: 伝承コラム
こんにちは。
〔伝承の家〕設計の黒岩です。
“日本の伝統色シリーズ”【浅葱色】(あさぎいろ)
江戸時代に普及した緑みの薄い青
青緑系が少ない日本の伝統色名において、広範囲に使われたであろう
代表的な色名です。タデ科の蓼藍(たであい)で染め、藍染めのなかでは
甕覗(かめのぞき)に次いで薄い色です。ネギの若葉の色といわれますが、
実際には緑というよりも薄い藍色です。
江戸時代になると、この緑がかった青色は一般に広く普及し、とくに江戸勤番の
地方の下級武士が羽織の裏に※浅葱木綿を用いたことが知られています。
夏に似合う爽やかな色ながら、浅葱裏は野暮の野暮の代名詞として不粋な人を
揶揄する名称でした。
※浅葱木綿:浅葱色に染めた糸を使って平織りにした無地の木綿