日本の伝統色【京紫】
2020年7月13日
カテゴリー: 伝承コラム
こんにちは。
〔伝承の家〕設計の黒岩です。
日本の伝統色【京紫】(きょうむらさき)
古の色調を受け継いだ、京都の紫色
京紫(きょうむらさき)とは、京都で染めた紫の意で、赤みがかった紫色のことです。
伝統的な紫根染(しこんぞめ)の紫色であり、『江戸紫』に対して付けられた色名。
また、京紫が伝統的な紫を受け継ぐ色ということで『古代紫 』と呼ばれ、江戸紫が江戸時代、当時の今風の色なので『今紫 』とも呼ばれました。
古くからの都である京では『雅』 なものが好まれ、新興都市の江戸では『活気』があるものが好まれました。
そういった両都市の性質が紫色の色みにも現れており、江戸紫は青みの紫色で「力強い活気」をあらわすのに対し、
京紫は紅みの強い紫色で「優雅さ」をあらわしています。