受け継がれた伝統品

こんにちは。
設計の黒岩です。

前回のブログにて取り上げた、薬師温泉の旅籠。
郷自体もレトロで風情漂う温泉ですが、
こちらには古民具(箪笥・郷土玩具)の展示もあり、
周辺を歩くだけでも十分楽しめます。

最近では箪笥をお持ちの方も少ないようで、
プランをするうえで“嫁入り道具(箪笥・鏡台など)”
の置き場所に悩む機会も少なくなりました。

実際軽くて手頃なプラスチック製の衣装ケースは使い勝手も良く、
主な収納ツールとして使用している人も多いのではないでしょうか。
そんな時代背景もあり、重くて大きい高級箪笥は敬遠されているように思えます。

しかし箪笥も調べてみると大変興味深く、
衣装箪笥は類を見ないほど豪華に作られた金具で、
非常に派手な見た目をしています。

それは昔、嫁入り道具の良し悪しでそのお嫁さんを評価する風習が
強かったからと言われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また観音箪笥は一見派手に見えますが男性的で荒々しい雰囲気があります。
華美なものが“野暮”とされた江戸っ子の美学が感じられる“粋”な装飾です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

箪笥は様々な素材で造られていますが、その真骨頂は総桐製のもの。
湿気に強い桐材は湿度が高い日本の気候に最適なのです。
着物を収納する箪笥の素材として最も相性が良いといえるでしょう。
また、軽くて燃えにくいので火事が多かった江戸ならではの事由です。

このように箪笥は、日本の気候、時代や文化、また人々の感覚や感性の中で造られ
受け継がれた伝統品でもあります。
職人の気持ちがこもり、時を経た和箪笥は味わい深く美しくあるのです。

私たち伝承の家福島屋も伝統の技や素材を大事にし、
永く受け継がれていけるような“住まい”を提供していきたいと思っております。