伝統建築⑪
2019年6月24日
カテゴリー: 伝承コラム
こんにちは。
〔伝承の家〕設計の黒岩です。
伝統建築第十一弾。
“三佛寺奥院 投入堂”(さんぶつじおくいん なげいれどう)
国宝。706年開山の三徳山山佛寺奥院。年輪年代測定により、建設年代は平安時代後期と特定。7体の蔵王権限立像を安置するために造られた。これらは宝物殿で見られる。
「日本一危険な国宝鑑賞」といわれる険しい道のり。重機もドローンもない時代、材木を運び建設した先人たちの心意気を思わずにはいられない。
風も水も受け流せるように、まるで岩肌から柱や軀体が生えているみたいに建てているのが、投入堂のすごさ。
本尊の蔵王権限立像を安置していたため、もとは蔵王堂と呼ばれていた。役行者が法力で岩屋に投げ入れて出来たという言い伝えから、江戸時代により投入堂の名がついた。